身に覚えのない引き落としがある
——正体はスマホの「月ぎめプラン」かもしれません
「カードの明細に、毎月おなじ金額の引き落としが続いていました。何も買っていないのに、いつからか分かりません。誰かにカードを使われているのでしょうか」(70代・女性)
※ よくいただくご相談を、個人がわからない形で再構成しています。
心配になりますよね。ただ、窓口でご一緒に調べてみると、多くの場合は不正利用ではなく、ご自身のスマホの「サブスクリプション」が原因です。
サブスクリプションとは、毎月決まった額を払い続ける、月ぎめの有料プランのことです。「サブスク」とも呼ばれます。よくあるのが、写真の保存場所(クラウド)の容量を増やすプラン、音楽や動画の見放題、ゲームやアプリの追加機能などです。
「写真がいっぱいです」というお知らせが出たときに、案内のとおりに進めて容量を増やし、そのまま月ぎめの支払いが続いている——これがいちばん多いかたちです。決してうっかりではなく、そういう画面の作りになっているのです。
では、順番に確かめていきましょう。
手順① スマホで契約中の一覧を見る
iPhoneもAndroidも、今どのプランにお金を払っているかを一覧で見る画面があります。ここを見れば、正体はたいてい分かります。
iPhoneの場合
- 歯車のマークの「設定」を開く
- いちばん上に出ているご自身のお名前を押す
- 「サブスクリプション」を押す
- 「有効」(契約中)の欄に並んでいるものを確認する
不要なものがあれば、その名前を押して「サブスクリプションをキャンセル」を選ぶと解約できます。解約しても、その月のお支払いぶんの期間は使えることがほとんどです。
Androidの場合
- 「Playストア」(買い物袋のようなマーク)を開く
- 画面の右上のご自身のアイコンを押す
- 「お支払いと定期購入」を押す
- 「定期購入」を押して、並んでいるものを確認する
不要なものは、名前を押して「定期購入を解約」を選びます。
※ 機種やアプリの更新によって、言葉や並び順が少し違うことがあります。見つからないときは窓口へどうぞ。
解約する前に、ひと呼吸
写真の保存容量のプランは、解約すると保存できる量が元に戻ります。すでにたくさんお預けになっている場合、写真の置き場所を先に整えないと困ることがあります。金額が小さく、写真をたくさんお持ちの方は、あわてて解約せず、必要なものかどうかを一度ご相談ください。
手順② 請求のメールを見返す
月ぎめのプランは、支払いのたびにAppleやGoogleからお知らせのメールが届いています。メールの検索欄に「領収書」「請求」などと入れて探すと、いつから・何に・いくら払っているかが分かります。
ここで大事な注意がひとつあります。「お支払いが確認できません」「アカウントが停止されます」といった、あわてさせる内容のメールの中のボタンやリンクは押さないでください。本物そっくりの偽のメールが、たいへん多く出回っています。確認は必ず、手順①のようにご自身でスマホの設定画面を開いて行ってください。これがいちばん安全な確かめ方です。
手順③ 一覧になかったときは
スマホの一覧に見あたらない場合は、スマホ以外での契約かもしれません。
- カード会社の明細や通帳で、引き落とし先の名前(店名・会社名)を正確に書き写す
- その名前をインターネットで検索してみる。省略されたわかりにくい表記でも、検索すると何の会社か分かることがよくあります
- 思い当たれば、その会社の窓口で手続きをする(通販の定期購入、警備・保証のサービス、有料の会員サービスなどが見つかることがあります)
それでも心当たりがないときは、ひとりで悩まないでください
調べても正体が分からない、あるいはまったく身に覚えがない——そのときは、次の2つが確実です。
- カード会社・銀行へ連絡する。カードの裏面や通帳に書かれている番号へお電話ください。不正な利用かどうかを調べてもらえます。ご自身で判断がつかない段階で連絡していただいて構いません
- 詐欺の心配があるときは、消費生活センターへ。全国共通の消費者ホットライン 188(いやや)におかけになると、お近くの窓口につながります
「勘違いだったら恥ずかしい」とためらわれる方が多いのですが、早くご相談いただくほど、できることが多く残ります。
窓口では、こう解決しました
冒頭の方の場合、iPhoneの「サブスクリプション」を開いたところ、写真の保存容量を増やすプランが1件だけ入っていました。1年ほど前、「保存できません」というお知らせが出たときに、そのまま進めてお申し込みになっていたようです。不正利用ではありませんでした。
ご本人と相談し、今は写真の枚数が多く必要な契約と判断できたため、解約はせずそのままに。あわせて、ご自身でいつでも一覧を開けるよう手順を練習し、明細の見方も一緒に確認しました。所要時間は約30分です。
- 毎月の小さな引き落としは、まず月ぎめプラン(サブスク)を疑う
- iPhoneは 設定 → 自分の名前 → サブスクリプション
- Androidは Playストア → 自分のアイコン → お支払いと定期購入 → 定期購入
- 確認はメールのリンクからではなく、必ず自分で設定画面を開いて行う
- 写真の保存容量のプランは、解約前に写真の置き場所を確認する
- 心当たりがなければカード会社・銀行へ。詐欺の心配は消費者ホットライン188へ